理想の夫婦

みゅー

2012年01月05日 06:14

★ごめんね~
 最近体力がないので、『ちいさなしあわせ』に書いた記事を
 同じく『あむじのこと』にも貼り付けました。
 
 そのうち体力戻ったら、またいっぱい書きますね。
 
 読んでくださるみなさん、
 今年もあむじガーデンをよろしくお願いします。




昨日、落ち込むようなことがあって、あむじママの
ごはんが食べたくなった。

『今からあむじに向かいます』
先にメールを送っておく。

『寒いから気をつけて』と返信があった。

さあ、ついた。

今日は車が停まってる。
お客さんだ。
この寒い中、あむじに来た方がいるのねって思いながら中へ。

炭のいい匂い。

あむじの真ん中の大きなテーブルは囲炉裏風になっている。
コトコト湯気を出す鉄瓶。

その前にお客様。

『相席しましょう』ってことに。

にこやかな老夫婦がいらしゃた。

ママも座り、まるでお正月のお呼ばれのように
みんなで和やかな会話を続ける。

旦那さんはニットのスタジアムジャンパー、
奥さんは赤のニット。ボアのついたベスト?を着ている。
品のいい方たち。

昨年もこちらに来て、今回が2回目。
リピーターさんだ。

『去年はね、3時過ぎてお腹がいっぱいだったから
パパは珈琲2杯飲んだのよね。』って奥さん。

あむじのママのきどりのない姿が好きで
今年はごはんを食べに来たんですって。

『昨日はポカポカ陽気だったけど、寒くないですか?』
なんて聞いたら
『あら、車のドアからドアまでの移動だから、大丈夫よ。
ただね、ホテルが寒いのよ。お部屋に暖房がないの』って。
笑ってしまった。

そうね、沖縄のホテルは夏仕様だから、こんな寒さには
対応してませんね~なんて笑った。

旦那さんがね、飛行機の中からあむじを探してたんだって。
ちょうど平安座の丸い石油タンクが見えたから、
『あむじはどこだっ』ってと話す。
よっぽど気に入ったのね。
すごく優しい旦那さんでヨットマンなんだって。
それも一人で乗るそうで。

『私はすぐ前のホテルで待ってるの。』って奥さま。

この合いの手がいいんだ~。
ほっとする。

『この人、ヨット乗ってるより、ドックにいる方が長いのよ』って。

船の修理を自分でなさるそうだ。
沖に出て何かあってはいけない。
ガツンとなにかにあたれば、『ああ、●●か?』と
すぐ考えるそうだ。
慎重じゃなきゃね。

『日曜(船)大工だよ』って笑う。

話してたら、ヨットで日本一周するような方には、
ヨットで周る前に陸から車で一周する人もいるんだって。
海の様子を事前に陸から知るためらしい。
それだけ慎重さがいるのね~。

『あの~船酔いとかしないんですか?』って聞いてみた。
『するよ~』って笑う。
『でも、仲間内ではしてないふりをするから、ここだけの話しね』
って笑う。
私も笑っちゃう。

船乗り=酒飲みみたいなイメージがあるけど、
みんな箱でお酒を積んでるんだって。
だからついごちそうになって
1日目は酒で酔っ払ってるって~。
奥さんと二人その様子を浮かべて楽しそうに話す。

いいなあ、この夫婦。

明るいなあ。

『いつもけんかばっかりしてるのよ』って言う奥さんがまたいいんだ。
ほんわかしてて、言いたいことは言うっていうけど、
裏表のないきさくな人。上品な言葉づかいを聴いてて心地よい。

『この人は、どこへ行っても海づたいに行くの』って。

それであむじも見つけたんでしょうね。

伊計島まで行ったら、あむじの駐車場が見えたんだって。
『お、今日は車があるぞって入ってきたんだ。』と旦那さん。
私も思わず、
『そうなんですよ、私も今日入ってくる時、
 車があるってうれしくって入って来たんです。
 お客さん、いてほしいしね。』
『やっぱり~?!』って旦那さんも笑う。

ね、あむじのよさを知ってる人はね、気になるんだ。
ちゃんとお客さん入って、儲かって欲しいし、
ママの良さをいっぱい知ってもほしい。

『内緒だよ』って二人笑っちゃった。

先に沖縄そばを食べてた二人。
私もいつものセットをお願いしようとしたら、長命草のそばが
切れてるからゆし豆腐に変えていいかなってママ。

もちろん!
ヘルシーだし、そっちが断然私の体にはいい。
あったかな湯気をあげてゆし豆腐のセットが来た。

身を乗り出し、それはなんだと聞く。
『ゆし豆腐っていうんですよ。
 おぼろ豆腐って内地にあるでしょ、そんな感じです。
 固まる前のお豆腐で胃にやさしいんですよ』って教えてあげる。
『本土のお客さんには裏メニューであるけど、
 ゆし豆腐を伝えるのが面倒くさくて言ってないのよね~』ってママ。

『せっかくだから少し味見させてみたら?』って言ったら
すぐに小さな椀に入れてきた。
奥さんはおいしそうに食べる。
旦那さんは食べずにいる。

『この人、猫舌なの』って奥さん。

かわいいね。
なんか、待ってるの。

そして食べて本当においしそう。

『なんて言えば出てくるの?これ?』って。

『ゆし豆腐って言うんですよ。』
そしたら、メニューを見ながら、これはなに?あれはなに?
って質問攻めだ。

ひとつ、ひとつ教えてあげる。

『よし、民謡酒場かなにかに行った時に
知ってるぞって顔して言うぞ』って。

ふふふ。
目に浮かぶ。
そんなに大変なことじゃないけど、少し沖縄に触れるだけで
それ、使いたくなりますよね。
私だって旅で少し仕入れた情報は使いたいもんなあ。

外の木が揺れている。
今日は波も高い。
でもこれくらいなんでもないそうだ。
へえ~すごい。

『波のこと、パパはうさぎって言うのよ』と奥さん。

白波はそう見えるからかな。

目の前の木の名前を言ったら、忘れるから書いてくれって。

ナプキンに書いてあげる。
『クワーディーサー(ももたまな)』
ついでにゆし豆腐、ヒラヤーチー、、ジューシー、ボロボロジューシーも
説明入りで書く。

かわいい夫婦だ。

いつもパック旅行じゃなくって二人でこうして旅するんだって。
いいね。出会いがある。

枕崎の話し、茅ヶ崎の話し、
もういろんな話しが尽きない。

ゆったりと人生を楽しむ姿。

理想だね。

『ママ、三線弾いてよ』って私がリクエスト。
ママは少しはにかむ。

三線取りに行ってる間にご夫婦に話す。
『ママはとてもシャイな人だから、じーっと見ると
緊張しちゃうの。だからさりげなくね』って。

おくさんは
『あの波いいわね~』なんて三線引くママと反対側の窓の外
見たりしてお茶目さん。

かわいい人。

和やかに素敵な時間。

いつもママが言ってる
『リピートしてくれるお客さんがいるからやめられないさあ』
ってのがわかる。

ここで出会うのも縁なのね。

縁を大事にするから、またこうしていらっしゃる。

『ママの手料理はおいしい。
ホテルよりいいわよ。心がこもっているからね。
それに、ママがいいのよ。
さっぱりしてて、私好きだわ』って奥さん。

わかるだよね、わかる人には。

共感し合う。
うんうん、そうなんだよねって。

湯気がシュンシュンと音をたてている。

他にはお客さんはいなかったけど、
このメンバーでいられたからこその貴重な時間。

すごく癒された。

そして私も年取って、あんなご夫婦みたいになりたいな。
ああ、その前にそんな人、現れてくれ~。

ある意味、癒され、
ある意味、うらやましくもあり・・・

今年はいい人に出会えますように!
お互いを笑える心つながる穏やかな出会いに恵まれますように!

昨日の普天間宮でお願いしとけばよかった。

いいお手本を見せてもらったので、
よし、私も引き寄せるぞ!

がんばろうー






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